2011/10/06
 (Wordファイル)

独立行政法人の制度・組織の見直しに関し、
行革推進室に要請

 内閣府行政刷新会議「独立行政法人改革分科会」は9月から、独立行政法人の制度・組織の見直しを進めています。年末には見直し案を取りまとめ、来年の通常国会に関連法案を提出する予定で、法人の統廃合となれば、雇用・労働条件にもつながることから、本日、行革推進室に要請書【別紙】を提出しました。

 要請項目に則して行革推進室は「独立行政法人の事務・事業の見直しで全ての無駄を洗い出して、今度は事業の見直しの結果、どういう組織になるのが適正か、最適なガバナンス・体制についてゼロベースで見直し、年内に取りまとめる。雇用問題に配慮することは事務・事業見直しの閣議決定でも決めているところである」と答えました。

 特殊法人労連は雇用問題について、「職員には生活がある。雇用・能力開発機構廃止の法律のように『労働契約を除き』事業を承継する文言はいれるな。国で法人を改廃することを決めるのだから、雇用も国で責任を持つべきだ」と迫りました。

 研究法人を中心に統廃合が議題にされており、わずか2ヶ月間で決めることに「拙速だ」と批判しました。また、独立行政法人制度の一部を見直すのか、全部を見直すのかをはじめ、研究所と行政代行型の法人のそれぞれの組織形態についてなど様々な問題を、短時間で決めることができるか、疑問のあるところです。特殊法人労連は国民・利用者の声も幅広く聞くよう求め要請を終わりました。


【別紙=下記】
特殊法人労連発第6号
2011年10月6日
内閣府
行政刷新担当大臣  蓮  舫 殿
特殊法人等労働組合連絡協議会
議  長  岩 井  孝
独立行政法人改革に関する要請
   日々、行政刷新にむけた貴職のご努力に敬意を表します。
 9月15日行政刷新会議の下に「独立行政法人改革に関する分科会」が設置され、年内にも全103独法を対象に、統廃合も含めた見直し案をまとめるとのことに、当該法人で働く労働者を組織する労働組合として大きな危惧を感じざるを得ません。それは特殊法人から独法に移行した法人では、「財政の無駄を省く」「官から民へ」等の縮小・民営化の視点から何度も繰り返し「改革」が行われ、国民生活を支える公的事業の役割が変質し先細りさせられてきたことを経験しているからです。

 自民党・公明党政権時代の構造改革が、金融や雇用の「自由化」や公的分野の民営化によって貧困と格差を広げたと国民の批判が強まり、民主党政権に交代しましたが、真っ先に行われたのは「事業仕分け」という名前の「改革」でした。私たちは「人気取りのための事業仕分け」を批判しましたが、いまや「事業仕分け」そのものの人気が低下していることは周知の事実です。「仕分け」でも「改革」でも独法の予算をこれ以上削減することは至難の業であることは貴職自身が会見などでご発言されているとおりです。

 では、なぜ「独法改革」なのか。それは消費税増税のために行革を喧伝しなければならないからでしょう。野田首相に「消費税引き上げは強力な行政改革とセットでやらなければだめだ」と細川護熙元首相が助言したことが報道されているように、財務大臣であった野田首相が「税と社会保障一体改革」で増税を実現するにはその前に行革を行う必要があり、スケープゴートとして独法を選んだのだと推察します。そう考えるのは、特殊法人がスケープゴートになったのはこれが初めてではないからです。90年代前半に消費税3%を5%に引き上げるに際して、94年から村山政権(自民党・社会党・さきがけ)の「特殊法人改革」が行われました。22法人を民営化して16兆円をつくるという民営化構想でしたが、結局翌年14法人の統合が政治決着され、理念なき統廃合とマスコミからも批判されたのでした。

 また理念なき民営化・統廃合を進めることを口実に、庶民に負担を強いる増税を進めようというのでしょうか。私たちは国民生活に寄与する公的事業の理念に誇りを持ち、その理念を歪める「改革」に反対です。同時に逆累進性の強い消費税の増税や庶民に負担を強いる増税に反対です。さらに、雇用・能力開発機構廃止で「労働契約を承継しない」条文があることから、全ての職員の雇用継続が保障されるかどうか強い不安を持っています。

 今回の独法改革に関して、公的事業の理念と雇用を守る立場から、
 以下、要請します。
                   記
1 独立行政法人の廃止・民営化は行わないこと。
2 職員の雇用に国が責任を持つこと。
                                以 上

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