2011年9月30日
2011年人事院勧告

 3年連続の月例給引き下げ勧告(平均年間給与は△1.5万円)
  官民較差平均△0.23 %・899円
  (50歳台中心に40歳台以上を念頭に月例給の引き下げ)
  一時金据え置き
  給与構造の見直しにともなう現給保障の廃止
  (2012年度は2分の1・上限1万円。13年4月1日に廃止)


 2011年人事院勧告の内容
 俸給                         (単位:円、%)

内訳

現行

改定

引下げ額

引下げ率

俸給(調整額込)

327,205

326,389

‐816

‐0.25

扶養手当

12,296

 12,296

  0

0.00

特別調整額

 11,599

 11,599

 0

 0.00

本府省業務調整手当

4,194

4,194

   0

0.00

地域手当

33,955

 33,872

‐83

‐0.24

広域移動手当

1,582

1,582

   0

  0.00

初任給調整手当

    39

   39

0

0.00

住居手当

3,848

3,848

0

 0.00

単身赴任手当

1,860

1,860

0

0.00

特地勤務手当

278

278

0

0.00

寒冷地手当

867

867

0

0.00

全体計

397,723

 396,824

‐899

−0.23


 *以下のファイル(Word PDF)
2011年人事院勧告についての幹事会声明

2011年9月30日
特殊法人労連幹事会

1、人事院は、本日、「マイナス0.23%、899円」の引き下げと、一時金の据え置き、給与構造見直しに伴う現給保障の廃止(今年度は経過措置額の2分の1を減額、減額上限1万円)などを内容とする勧告を政府と国会に対し行った。
 3年連続の月例給引き下げは、賃金改善を求める公務労働者の切実な要求を裏切るものである。特に、俸給表の改定において50歳台の職員が在職する号俸の引き下げと現給保障の廃止で、職員はよっては二重の引き下げとなり、生活設計に大きな支障をきたしかねない。労働組合の反対を押し切り、引き下げ勧告を行ったことに強く抗議するものである。

2、勧告では、民間と50歳台公務員との給与水準の是正と定年延長の実施を、現給保障を廃止する理由にしている。しかし、2005年の給与構造見直しは、国家公務員の年功的な俸給構造の見直しを行い、俸給表の水準を大幅に下げるものであったが、「最大7%程度の制度改正による引き下げとなることから」経過措置として、現給保障が行われた。具体には「新たな俸給表の月額が平成18年3月31日に受けていた俸給月額に達しない職員に対しては、経過措置として、その達するまでの間は新たな俸給月額に加え、新旧俸給月額の差額を保障する」と勧告しており、自ら反故にすることは許されない。廃止になれば2万円以上の引き下げになる職員もいて看過できない。

 また、50歳台の官民較差は昨年の1.5%定率削減と現給保障廃止に収まらないとして、今後の取り組みの中で昇格・昇給を含めた見直しを検討するとしており、まずはその世代の給与水準について労働組合との丁寧な協議が必要である。
 定年延長の「意見の申出」においても、民間の定年延長のモデルとなる公務において、職務・職責が全く変わらなくとも、60歳を境に年収で7割程度にまで減額するとしている。これまでの職務・職責を基本とした給与制度を、60歳を境に変更することは根本問題であり、また年齢差別であり許されないものである。

3、特殊法人労連は、民主党の「国家公務員総人件費2割削減」をはじめとする「給与引き下げ特例法案」や公務員たたき、増税のスケープゴートとしての「独立行政法人改革」等厳しい情勢のもとで、公務労組連絡会に結集し、人事院前行動を含む中央行動、「ジャンボはがき」や「職場決議」に取り組んできた。
 人事院勧告は国家公務員だけでなく630万人の公務関係労働者に影響し、とりわけ東日本大震災復興に向けて公的職場で奮闘する公務関係労働者の労苦を思い図れば、公務・民間の「賃下げの悪循環」となる「マイナス勧告」ではなく、デフレ不況から脱却する賃上げこそが必要である。

 しかし、政府は一部の労働組合と合意した「給与引き下げ特例法案=平均7.8%削減・3年」を、民主党マニフェスト実現を理由とすることから震災復興財源にシフトして成立を狙っている。連合・公務員連絡会も人事院勧告を行わないよう要求するとともに、「厳しい財政事情や震災を踏まえ、苦渋の決断をした」として、「引き下げ法案」成立を求めている。
 国家財政の問題は公務員賃金の引き下げで解決できるわけではなく、むしろ巨大な内部留保を持つ大企業と巨額の役員報酬や株主利益を得ている資産家に応分の負担を求めるのが筋である。特殊法人労連は貧困と格差をなくし、官民労働者の連帯でデフレ脱却と賃上げをめざしていく。
 とりわけ、野田政権の「独立行政法人改革」で、年内にも独法の統廃合も含めた見直し案の策定、来年の国会に法案提出との動きを前に、国民・利用者と連帯し、雇用と労働条件確保のために奮闘するものである。
                            以 上
                               
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