2007/10/23 掲載
特殊法人労連シンポ
「現場から『構造改革』を問う」開く
10月19日、特殊法人労連は東京・飯田橋レインボービルで「シンポ 現場から『構造改革』を問う―独立行政法人見直しで何が変わる」を開きました。参加者は約70人。特殊法人労連単組、独立行政法人の他の労働組合、公団居住者の皆さん、一般市民、マスコミ、国会議員秘書らの参加がありました。
主催者を代表して竹内事務局長が、「構造改革、小さな政府が行き着くところ、国民生活はどうなるのか、危惧している。特殊法人労連はシンポ、集会、行革関係への要請など様々な行動を行ってきた。独立行政法人の整理合理化計画年策定の年末までが勝負だ。利用者の皆さんと力を合わせて、構造改革を打ち破っていきたい」とあいさつしました。
続いて、ジャーナリストの堤和馬氏が「構造改革・貧困化路線からの転換を求めて」と題して講演。財界の国家戦略の中で中心的に位置付けられている構造改革路線を指摘し、独立行政法人を見直すには政策的な見地からの議論はもちろん、利権・天下り・談合など政官財の癒着をなくすことが議論されるべきだと述べました。構造改革で貧困が進んできたことが国民にわかり、批判の声が広がっている今こそ、真の改革を求めていく展望が開けていると話しました。
篠原事務局次長が「独立行政法人ヒアリング対象一覧を見ると、土地をもっている法人が狙われている。与党も民主党も独立行政法人ゼロベース見直しを主張しており、『改革競争』になって事業が改廃・変質されないよう、各方面に事業の民主化を訴えよう」と述べました。
都市労・全基労・政金労・学支労が事業の民主化について発言。都市労は公団住宅の削減・売却に利用者の皆さんと共同して反対していく述べ、全基労はレセプトオンライン化と医療・診療報酬改悪問題の関連について発言しました。政金労は政策金融機関の縮小で小規模業者に不利にならないように要求していくと述べ、学支労は奨学金の金利上限撤廃に反対すると発言しました。
また、公団自治協代表幹事の林氏、全国保険医団体連合会会長の住江氏、首都圏青年ユニオンの武田委員長らがそれぞれの立場から、構造改革路線を批判しました。会場発言も様々な角度からありました。特殊法人労連は、機関紙特集号(11月10日付け)を作成中、政策理論誌『LUP』に詳細を掲載することにしています。 以上
特殊法人労連が独立行政法人見直し問題で要請
19日/官民競争入札等監理委員会へ
「都市再生機構の賃貸住宅事業を市場化テストの対象とするな」
10月19日、都市労三役と水資労、学支労、特殊法人労連事務局の8名は、市場化テストを推進・拡大するために設けられたに内閣府の官民競争入札等監理委員会に申入れを行った(下記に要請書)。監理委員会側は永澤参次官補佐ら3名が対応した。(写真は要請中の特殊法人労連)
要請を受けて、監理委員会は「住まいは人権を否定するものではない。賃貸住宅事業を官民競争入札の対象としてはどうかと考えているが、一般競争入札とは違って質の向上とコスト削減の両方を見ながら行うのが市場化テストだと理解して欲しい」と述べた。 特殊法人労連は「市場化テストを導入すれば、現実の問題としてサービスの質の低下は避けられない。コスト削減とサービス向上は相反する面がある。団地自治会からも安心して住み続けられるか危惧する声もある」と批判した。
監理委員会は「都市機構からすでに財団法人住宅管理協会に委託しており、そこに市場化テストを導入したらどうか」「入札実施要綱でめざすべきサービス水準を定義するから心配ない」と述べた。 特殊法人労連は「管理業務は365日のこと。実施要綱に具体的なことを書いたら膨大な量になり、現実的に対応するのは難しいのではないか。仮に書かれていなければ業務をしない可能性もある」「実施要綱に書いたからといって、これまで団地管理の経験のない落札業者が全て業務を遂行できると判断できるのか」「団地の植栽では長い間一本一本の木を育て、環境を整備してきた。このように団地の管理は継続性が重要だ」と述べた。
監理委員会は「継続性は必要だか、新しい落札業者にきちんと引き継げば良い」「随意契約が問題なのだ。入札プロセスを透明にすることが大切。業務遂行ができるかどうかは機構が判断することになる」と述べた。 特殊法人労連は「実施要綱に書けば良いとするのは机上の空論だ。ノウハウを含めて書くことはできないだろう。管理業務がわかった人がいなければ居住者か満足する管理はできない」と反論した。
最後に特殊法人労連は、監理委員会が直接、団地居住者団体と話し合い、団地管理業務の現状と要望を聞くよう要請した。サービスの質の向上を担保することを本気で考えているなら、団地居住者との直接対話は不可欠だろう。
特殊法人労連発第6号
2007年10月19日
官民競争入札等監理委員会
委員長 落 合 誠 一 殿
特殊法人等労働組合連絡協議会
議 長 岩 井 孝
都市再生機構の賃貸住宅事業と「市場化テスト」にかかわる要請書
「住まいは人権」、これは1996年の「第2回国連人間居住会議」で採択された宣言です。人間にふさわしい適切な住居を確保することは基本的人権であるという宣言で、日本政府もこの会議に出席し調印しています。
「住生活の安定の確保及び向上の促進」をかかげ、政府は住生活基本法を制定しました。また、「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」(住宅セーフティネット法)も今年7月に施行されています。
しかし、この2つの法律は極めて不十分であり、私たちは公営、公団(機構)、公社賃貸住宅制度について、質量を拡充し普遍的に適切な住居を供給できるよう、居住の視点での抜本的改善、改革が必要であると考えています。
8月の独立行政法人整理合理化計画策定の閣議決定を受けて、都市再生機構の様々な事業が見直しの対象に上げられています。貴委員会は9月21日に、募集・管理・退去等、賃貸住宅事業の「市場化テスト」についてヒアリングを行いました。特殊法人労連には都市機構労働組合(都市労)が加盟しており、特殊法人労連と都市労は、「市場化テスト」が機構と居住者との信頼関係を損ね、居住の安定を脅かすことになると懸念しています。 公的賃貸住宅に対する理念と「市場化テスト」導入に対し、貴職の見解を質すとともに要請します。
記
1 「住まいは人権」を実現するため、公的賃貸住宅制度の抜本的な改善、改革を行うこと。そのために一定量の多様な公的賃貸住宅の供給と管理について公的機関が責任を負い、公団(UR)賃貸住宅をその中心に位置づけること。
2 都市再生機構の賃貸住宅事業は、管理の質の水準から民間事業者への規範を示しており、コスト削減優先の「市場化テスト」の対象とはしないこと。
3 居住者サービスの質を下げないために、すでに、団地管理において民間委託で業者の撤退、共益費の値上げが起こっている問題を把握し、公表すること。
4 「市場化テスト」を導入する場合は、事前に当該自治会と話し合い合意を得るよう努力すること。
以 上
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