特殊法人労連が要請
10月22日、総務省政策評価・独立行政法人評価委員会へ
「重要な事業を独立行政法人で続けて行うべき」
22日に、特殊法人労連は総務省政策評価・独立行政法人評価委員会(政独委)に「独立行政法人ヒアリング結果に関する要請」を行った。 要請にはヒアリング対象法人の単組、都市労、水資労、退共労の役員と特殊法人労連の役員ら6名が参加、総務省からは高角総括評価監視調査官、今住上席評価監視調査官ら4名が対応した。 政独委は今年度と来年度中期目標見直し時期の35法人を対象にヒアリングを9月に行っている。公開された議事録に即して要請を行った。
勤労者退職金共済機構ヒアリングに対して 勤労者退職金共済機構については、政独委が「実施主体が独立行政法人でよいのか、商工会議所のような形態もあるのではないか、民間でも類似の制度があるのではないかということを検討中」と述べたのに対し、特殊法人労連は「加入パンフには『国の制度』と書かれており、だからこそ安心して利用していること、公的な制度だから地方自治体が加入補助を行っている」と説明した。 政独委は「確定給付型のため金利リスクがあり欠損金が生じている。一定期間で見直しするとタイムラグが生じる」と述べた。 特殊法人労連は「欠損金や『未請求』問題は制度設計の問題で、欠損金は減少している。将来、退職金がいくらもらえるのか示す現状の確定給付型が、利用者にとってわかりやすい制度だ」と述べた。 特殊法人労連は「国の制度だから安心して利用されている。市場化テスト等、民間委託したら長所が失われる」と市場化テスト導入に反論した。
水資源機構ヒアリングに対して 水資源機構について、政独委は「OBによる談合事件があったが、現職が行っていた緑資源機構の談合事件と異なることは認識している」と述べ、「建設事業については必要な事業に特化すること、管理事業については管理事務所の統合が必要ではないか」と議論されていると述べた。 特殊法人労連は「ダム等の建設については国土交通省の行政判断に基づいて行っており、建設・管理を国に準ずる機関が行ってこそ、国民の命と財産に責任がもてる。公団時代を含め4つのダム建設が中止になり、随時、事業の見直しは行っている。管理事業では、流域・地域・河川の特性を知らなければ管理はできない。現場を知らないと役に立たない。現場に常駐していないと地震のときなどすぐに対応できなくなる」と河川管理の特徴を述べた。 政独委は「当初、流域全図の『管理図』を見て、機械的な操作が可能かと議論したが、上流下流との関係、特に下流との調整や、場合によっては『洪水』判断も必要だということを今は認識している」と答えた。 特殊法人労連は「緑資源機構の評価について、総務省政独委の評価に『天下り』等のことがなかった問題が指摘されている。官製談合の元の利権と天下りについては、特殊法人労連はずっと批判してきた。総務省としても官製談合をなくす立場で評価を考えるべきだ。河川管理については常駐して行うことが必要だ。レスキュー隊も毎日練習しているから救助できるので、災害時だけ人を増やせばよいという議論は論外だ。国に準ずる機関が行うことで安全・安心が保たれる」と述べた。
都市再生機構ヒアリングに対して 政独委は都市再生事業について「長い開発期間のリスクの問題、地権者との関係、民間では手を出し難いリスク問題等を考えたうえで、民営化した場合との比較を議論した。リスク対応や利権調整のノウハウを機構が持っていることは認識している」と述べた。 特殊法人労連は「中立公正に誰が再開発を調整するのかということで、民間ができれば民間でも良いし、区や市といった公共団体がやっても良いが、役割分担をする必要があると思う。機構が利害調整する必要があるのに、機構を民営化してしまうと意味がないことになるだろう」と述べた。 監理委員会は賃貸住宅事業について「入居者との関係、住宅セイフティネット法など、法律の主旨を踏まえて議論している。民間委託についてはどの辺までできるか、官民競争入札の視点も入れて検討中」と説明した。 特殊法人労連は「都営住宅の申し込みは場所によっては30倍。公営住宅建設が進まない中、公営住宅層の収入の人が公団住宅に住む状況が続いているのに、公団住宅を削減・売却することは問題。管理する側と団地自治協とのコミュニティは長年かかって醸成されたもので、民間業者が落札したらすぐにコミュニティが図れるというものではない。見えない部分だが大切な部分だ」と述べた。 政独委は「民間マンションでは管理組合が管理会社を変更している。随意契約を財団法人住宅管理協会と続けることは一般の国民の目から見ておかしくないか。機構は累積欠損金も抱えており、委託費を下げることも必要」と述べた。 特殊法人労連は「安定している団地の環境やコミュニティを、委託単価を少し下げることで壊してよいのか。民間がもうけられるからと市場化テストにかけるのは問題。累積欠損金は国の土地・住宅政策との関係で生まれたものであり、土地の評価額の変動で黒字にも赤字にもなる」と反論した。 最後に特殊法人労連は、独立行政法人事業としての必要性をきちんと総務省が評価して欲しい、と要望した。 今後、総務省・政独委と監督官庁の間で検討が続き、12月に「勧告の方向性」が出される見込み。
以上
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