小泉特殊法人改革で暮らしが先細る2
中小企業


政府系金融機関再編計画と
中小企業者の不安

 03〜04年度を不良債権集中処理期間として、「政策金融を活用」し、金融環境の激変・連鎖倒産のおそれなどには円滑な資金供給をおこなう。
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国民生活金融公庫では02年度に220億円の予算を得ていた収支差補給金が03年度から打ち切られる。赤字を出さない対策として、貸出金利の引き上げや安定企業への融資シフト、不良債権償却額の減額など、中小企業や国民へのサービス低下の懸念が生まれている。
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 05〜07年度は「あるべき姿への移行準備期間」として、可能な改革を実施する。
@政策釜融の融資対象分野を厳選する
A貸出残高をGDP比で半減することを目指す
B07年度までに特殊法人形態を廃止し、組織のあり方を検討する
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貸出残高半減で政府系金融機関も「貸し渋り」「貸しはがし」を行なえば、融資を受けられない業者は、高利金融やヤミ金融に依存せざるを得なくなる。
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 08年度以降は速やかに新体制に移行する。
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政府系金融機関の統廃合で中小企業への安定した補完金融がなくなる。

日本経済に活力を
 中小企業基本法では「政府系金融機関の強化」が謳われています。
  日本経済の屋台骨を支えている中小企業の「元気回復」は不況克服のポイントです。しかし、政府は「構造改革」の名のもとに中小企業つぶし・地域の金融機関再編をすすめ、政府系金融機関の行政改革を三段階で計画しています。
中小企業を元気にする政策金融を
 中小企業は企業数で99.7%、従業員数で66.4%と、日本経済の主役として重要な役割を担っています。不況を乗り越え、中小企業を元気にするには、「中小企業の成長と発展をめざした政策金融の推進・中小企業への直接融資の拡充」が必要です。政府の計画では国民サービスの低下につながります。

中退共制度拡充を
 中小企業の従業員を対象にした「中小企業退職金共済制度(「国の退職金制度」として約266万人が加入/2002年度末現在)」も改悪されました。運用利回りを国会審議から厚生労働省による政令事項(市場連動型)に変えたため、予定していた退職金が減額することに。
医療
国民の命に責任を持て
 4月から健保本人も三割負担になりました。国民には負担を押し付けて、厚生労働省は住民無視のムダ使いをしています。
  東京北区の社会保険病院開設が突然中止に。国立王子病院の跡地に政府管掌健保から300億円出して建設し、社会保険都南病院が移転する形で5月から開院の予定でした。
 ところが、社会保険庁が12月になって委託しないと方針転換したためです。開院を待ちわびていた地元住民は「300億円の建設費がムダになる」と批判しています。

 公的病院の統廃合や国立病院・療養所の廃止がつづいています。国民皆保険制度を支える社会保険診療報酬支払基金の民間法人化もそうした流れのひとつです。支払基金はレセプトの公正な審査と医療機関への円滑な支払いを担い、20万を超える医療機関と5000を超える健保組合の「仲介役」です。10月からの民間法人化により、健保組合も一定の条件のもとで審査・支払いが可能になり、「事務の煩雑化、公平審査の形骸化、医療機関の選別」への危惧が言われています。
原子力
理念なき改革の失敗
 小泉内閣は一昨年、日本原子力研究所と核燃料サイクル開発機構の統合を決めました。しかし、サイクル機構の保有する「もんじゅ」設置許可裁判で、名古屋高裁金沢支部は「もんじゅの安全審査は、全面的なやり直しが必要」とする設置許可無効判決を1月に出しました。そのため二法人の統合を議論する文部科学省統合準備会議が開催されず、3月にまとめるはずの「最終とりまとめ」は延期されています。

 旧動燃の「もんじゅ」ナトリウム漏れ火災事故と事故隠し(95年)や東海再処理工場の火災・爆発事故(97年)、核燃料加工会社JCO臨界事故(99年)など、原子力関連の重大事故が続いています。文部科学省、原子力委員会、原子力安全委員会、原子力安全・保安院の安全チェックが機能していません。電力自由化競争の始まった電力業界は「身軽でいたい」と核燃料サイクル計画の見直しを政府に求めています。さらに、電力会社と経済産業省は、原発事業を電力会社から分離し、第三セクター方式で原発運営会社を設立しようとしています。
 原研とサイクル機構の統合は、核燃料サイクル計画の見直しが行なわれれば、大幅に変更が迫られます。